皆さんは「言語聴覚士(ST:Speech-Language-Hearing Therapist)」という職業をご存知でしょうか?
言語聴覚士とは、ことば・聞こえ・飲み込みのリハビリを行う専門職です。話すことや聞くことに困難がある方、食事を摂ることが難しい方をサポートし、コミュニケーション能力の向上や食事の安全を支援します。
本記事では、言語聴覚士の具体的な仕事内容や活躍の場について詳しく解説します!
言語聴覚士の仕事内容とは?
① コミュニケーションに関する支援
・言語発達の遅れ(子ども)
子どもの言葉の発達が遅い場合、適切な評価を行い、発話を促す訓練を行います。例えば、
- ことばを引き出す遊びの指導
- ご家庭での声かけの工夫のアドバイス
・吃音(どもり)の支援
吃音のある方には、
- リズムを使った発話練習
- 話し方のコントロールトレーニング などを行い、スムーズな会話を目指します。
・失語症(成人)
脳卒中などで言葉を話せなくなった方に対し、
- 言葉を引き出すリハビリ
- ジェスチャーや代替手段を使ったコミュニケーション支援 を行います。
② 聞こえ(聴覚)に関する支援
・難聴児のトレーニング
難聴のお子さんには、
- 補聴器や人工内耳を活用した聞き取り練習
- 手話や指文字の指導 を行い、聞く力を育てます。
・高齢者の補聴器指導
加齢に伴う聴力低下の方には、
- 補聴器の調整・聞き取りトレーニング
- 生活環境の工夫 などをサポートします。
③ 嚥下(飲み込み)に関する支援
・嚥下障害の評価とリハビリ
飲み込みが難しい方には、
- 嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を活用した評価
- 口腔体操や嚥下訓練 を実施します。
・誤嚥(ごえん)防止の取り組み
誤嚥性肺炎を防ぐために、
- 食事形態の調整(ペースト食・とろみ調整など)
- 口腔ケア指導 を行います。
言語聴覚士が働く場所
言語聴覚士は、さまざまな場所で活躍しています。
- 病院(リハビリテーション科・耳鼻咽喉科・小児科)
- クリニック・診療所
- 介護施設(特別養護老人ホーム・デイサービス)
- 発達支援センター・保育園・幼稚園
- 訪問リハビリ(自宅でのリハビリ支援)
患者さん一人ひとりに寄り添い、その人らしい生活をサポートするのが言語聴覚士の大きな役割です。
小児領域の言語聴覚士はまだまだ少なく、需要が高い!
現在、言語聴覚士の数は年々増えているものの、特に小児領域における言語聴覚士は不足しているのが現状です。発達障害や言語発達の遅れがある子どもたちに適切な言語支援を提供するためには、より多くの専門家が必要とされています。
また、近年では早期療育の重要が広がり、幼児期からの適切な言語支援を受けることのニーズが急増しています。そのため、少尉に領域の言語聴覚士の需要は非常に高まっており、専門家の活躍がますます求められています。
言語聴覚士として小児分野に携わることで、未来を担う子どもたちの
発達を支える重要な役割を果たすことができます
言語聴覚士に向いている人とは?
- 人とコミュニケーションをとるのが好きな人
- 相手の気持ちに寄り添い、サポートしたい人
- 医療やリハビリに興味がある人
言語聴覚士は、患者さんとの信頼関係を築くことがとても大切な仕事です。
まとめ:言語聴覚士は「ことば」と「食べること」を支える専門職
言語聴覚士は、ことば・聞こえ・飲み込みに困難を抱える方々をサポートする専門職です。
子どもから高齢者まで、幅広い年代の方を支援するため、やりがいのある仕事といえます。
「言語聴覚士の資格取得方法や勉強法が知りたい!」という方は、ぜひこちらの記事もご覧ください👇
➡ 言語聴覚士になるには?資格取得の流れを解説
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